金融市場の操り人形?ロンドンフィキシングとは!

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ロンドンフィキシングとは?

ロンドンフィキシング(London Fixing)は、世界的な金融市場において、金や銀などの貴金属の価格を設定する取引のことを指します。毎日、午前10時半と午後3時に行われます。

この取引は、ロンドンの貴金属市場であるロンドン・メタル・エクスチェンジ(LME)で行われます。ロンドンフィキシングは、世界中で行われる金融市場において、貴金属の価格を決定する上で重要な役割を担っています。

ロンドンフィキシングの方法は、5つの主要な貴金属トレーダーが、それぞれの取引デスクにいる顧客からの注文を集め、一定期間において市場での価格を参考にしながら、貴金属の価格を決定する方法です。この取引方法は、「ロンドンフィキシング方式」と呼ばれています。

ロンドンフィキシングの歴史

ロンドンフィキシングは、ロンドン金属取引所(London Metal Exchange)で開始されたプロセスです。このプロセスは、1897年に金の価格を決定するために最初に使用されました。当初は、取引所内の5つの主要な金貨商が価格を決定するために集まっていました。これらの商人は、金の売り手と買い手を代表し、一定時間内に現在の市場の需要と供給に基づいて、価格を合意することが求められていました。

その後、このプロセスは銀にも拡大され、20世紀に入ると他の金属市場でも採用されるようになりました。今日、ロンドンフィキシングは金、銀、プラチナ、パラジウムの4つの金属市場で行われています。

なお、ロンドン金属取引所は現在、取引所自体が所有する企業であるLMEホールディングスによって運営されています。

ロンドンフィキシングの価格設定プロセス

ロンドンフィキシングの価格設定プロセスは、以下の通りです。

  1. 参加者の選定 ロンドンフィキシングには、市場に参加している主要な銀行が参加しています。これらの銀行は、金属市場での主要なプレーヤーであるため、価格設定プロセスにおいて大きな影響力を持っています。
  2. 買い手と売り手のオーダー収集 ロンドンフィキシングの前に、参加銀行は自社が代表する買い手と売り手のオーダーを収集します。これには、取引期間中に行われたすべての取引が含まれます。
  3. 市場バランスの評価 参加銀行は、買い手と売り手のオーダーをバランスさせ、市場の需要と供給の状況を評価します。
  4. 価格合意 参加銀行は、市場の需要と供給の状況を考慮した上で、金属価格を合意します。これによって、現在の市場価格が決定されます。
  5. 価格公表 価格合意後、参加銀行は決定された価格を取引所に報告し、価格が公表されます。この価格は、市場の参加者や金属市場の関係者にとって重要な情報源となっています。
  6. 取引の確定 価格が公表された後、市場参加者は、取引を確定させるために、この価格に基づいて取引を行います。

以上が、ロンドンフィキシングの価格設定プロセスの概要です。価格設定プロセス自体は、取引の規模や市場環境の変化に合わせて調整されることがあります。

ロンドンフィキシングの批判点

ロンドンフィキシングには、以下のような批判点があります。

  1. 透明性の欠如 ロンドンフィキシングは、市場の主要な銀行が価格設定を行っているため、価格設定プロセスが不透明であるとの批判があります。市場参加者の中での価格設定に関する合意が行われるため、市場価格が偽装されている可能性があるという指摘があります。
  2. 参加者の独占 ロンドンフィキシングに参加する主要な銀行が、市場価格の形成に大きな影響力を持っているため、市場の独占が生じることが指摘されています。これによって、市場価格が実際の需要と供給と異なる場合があるとされています。
  3. マーケットの歪み ロンドンフィキシングは、市場価格を設定する方法として一般的であるため、他の金属市場でも採用されることがあります。しかし、ロンドンフィキシングによって形成された市場価格が、実際の需要と供給に基づいていない場合があるため、他の市場でも歪みが生じる可能性があります。
  4. 不正行為への利用 ロンドンフィキシングは、取引の透明性の欠如や市場参加者の独占などの問題点から、不正行為に利用される可能性があるとされています。実際、過去にはロンドンフィキシングに関連する不正行為が発覚したことがあります。

これらの問題点から、ロンドンフィキシングの価格設定プロセスは、改善が求められています。近年では、透明性の向上や参加者の多様化などが取り組まれていますが、まだ完全な解決策には至っていません。

ロンドンフィキシング以外の金融市場の価格決定方式

金融市場には、ロンドンフィキシング以外にもさまざまな価格決定方式があります。代表的なものをいくつか紹介します。

  1. オークション方式 オークション方式は、市場参加者が競り合いながら価格を決定する方法です。この方式は、株式市場や商品市場などで採用されています。取引所に出品された商品や株式に対して、市場参加者が入札を行い、最高値を提示した者が落札するという形式で価格が決定されます。
  2. 相場方式 相場方式は、市場参加者が取引可能な価格を決定することで市場価格を決定する方法です。相場方式は、外国為替市場などでよく使われます。市場参加者は、相場に対する意見を表明し、市場価格が決定されるまで市場参加者同士で価格を調整していきます。
  3. コンティニュアス方式 コンティニュアス方式は、市場が開いている間ずっと価格が決定される方法です。この方式は、米国の株式市場や外国為替市場などで採用されています。市場参加者が、市場が開いている間ずっと価格を提示し続け、需要と供給のバランスが取れた時点で価格が決定されます。

これらの方式以外にも、金融市場では様々な価格決定方式が存在します。各市場に応じた最適な価格決定方式が採用されることが重要です。

ロンドンフィキシングの重要性と影響力

ロンドンフィキシングは、世界的に金や銀の価格決定に影響を与える重要な指標の一つであり、世界中の金融市場に影響を与えることがあります。

具体的には、ロンドンフィキシングの決定された金や銀の価格は、その後の金融市場での価格形成や商品価格の決定、投資家や企業の意思決定などに影響を与えます。また、ロンドンフィキシングは、金や銀などの貴金属市場において、国際的な取引における価格の基準となることがあります。

また、ロンドンフィキシングに参加する銀行は、市場において一定の影響力を持っています。ロンドンフィキシングに参加する銀行は、大手金融機関が多く、金融市場における重要なプレーヤーとして認識されています。

そのため、ロンドンフィキシングは、金融市場の信頼性や透明性についての議論や批判を受けることもあります。しかし、ロンドンフィキシングは、金や銀などの貴金属市場において、現在も広く使用されている価格決定方式の一つであり、金融市場にとって重要な指標として認知されています。

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